虫歯で歯がとけるの? 酸で歯がとけるの?
プラーク(歯垢)の中にいる虫歯菌
特に、S.mutansが糖質(炭水化物)を餌にして
“酸”を出して、歯を溶かすことです。
プラーク中のPhは、飲食前はほぼ中性です。
しかし、飲食すると虫歯菌の出す酸によって、
Phが急激に下がります。
Phが5.5~5.7以下になりますと、歯の表面のエナメル質表層から、
歯の成分の「リン酸イオン」「カルシウムイオン」が唾液中に溶け出します。
この現象を、脱灰と言います。
脱灰という状態では、まだ歯に穴はあいていません。
飲食後、唾液によりPhが徐々に中性に戻ります。
歯は、Phが5.5~5.7以上になると、溶け出した「リン酸イオン」「カルシウムイオン」が
歯に戻ります。
この現象を、再石灰化と言います。
Phが元に戻るのには、40分位かかります。
もし、唾液が少なかったり、飲食を繰り返したした場合
Phが中性に戻らず歯の成分が溶け出し続け、
歯に穴が開いてしまいます。
これが、虫歯の始まりです。
酸蝕とは
歯は酸によって溶けます。
酸蝕とは、口の外から入ってきた「酸」や
身体の中の「酸(胃液)」によって、歯が溶ける疾患です。
では、口の外から入ってくる酸とは
例えば、レモンやコーラなどがあります。
普段、口にしている食べ物や、飲み物などには、
アルカリ性、中性、酸性の物があります。
その中で酸性の物(pH5.5~5.7以下)は、歯の成分を溶かします。
う蝕と酸蝕の違いは
う蝕は口の中で糖から作られた酸が原因ですが、
酸蝕は酸の状態に入ってきたものが原因となります。
う蝕の場合は、プラーク中で酸が作られ、歯が溶けて穴が開くのは
プラークが付着している部分でのみ起こります。
酸蝕は、酸性の飲食物が口の中全体に広がる為、
溶ける範囲が広く、また浅い為に気づきにくいのが特徴です。
酸蝕の原因はいろいろあります。
投稿日:2015年11月24日 カテゴリー:予防歯科