リアルタイムPCR検査って?
位相差顕微鏡を使用して、
プラーク(歯垢)の中の菌の状態を調べる事が出来ます。
ニョロニョロと動く菌が見えます。
菌糸や胞子が見えます。
しかし、これは、影絵の状態で菌を確認しているに過ぎません。
ニョロニョロ動く菌は60種類います。
その中でも、特に問題とされている菌が
Red Complexの一つの
Treponema denticolaです。
しかし、位相差顕微鏡では、菌を確定する事は不可能です。
そこで、今までは菌を確定出来なかった菌を
リアルタイムPCRというDNA検査を行う事により
菌を確定することが出来るようになりました。
また、位相差顕微鏡では見えない菌
P.ginggivalisもリアルタイムPCRという精密検査にて
菌の数まで確定することが出来ます。
このような状態の口腔内、
本人も症状あるのに、
位相差顕微鏡を見てみても
あまり細菌が確認出来ない事があります。
しかし、精密検査のリアルタイムPCR検査を行う事により
位相差顕微鏡では見えない細菌の種類・菌数まで確認出来ます。
この症例でも、位相差顕微鏡で見えなかった
P.gingivalisがリアルタイムPCR検査にて確認されました。
位相差顕微鏡で確認出来るのは、ニョロニョロ動く菌とカビ菌のみです。
位相差顕微鏡で見えないがRed Complexの菌である
P.gingivalisの菌数もリアルタイムPCR検査を行えば、確認出来ます。
誰でしょうかね?
シルエットしかわからないけど
でも…
あいつだよね。
でも…
はっきりとは言えないんだな~
そこで、リアルタイムPCR検査を行うと
やっぱり、おまえだったか。
う~ん、
はっきりして良かった。
今までは、見ることの出来なかった菌を
精密検査のリアルタイムPCRで把握する事が出来るようになり
歯周病の治療を効果的に行う事が出来るようになりました。
投稿日:2015年11月12日 カテゴリー:歯周内科, 歯周病